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針供養

針供養

2月8日は針供養の日。
この日は、仕事を休んで(針を休ませる意味もある)
淡島神社に参拝し、折れたり曲がったりして使えなく
なった縫い針を、柔らかい豆腐刺して供養する日。

私が行くのは、下北沢の森巌寺にある淡島堂。
一年間貯めておいた使えなくなった針を納め
日々の感謝と和裁の上達を願ってきた。
 

酉の市

境内

今日は二の酉。
ここ数年、息子と一緒に行くのが常だったが
今年は振られてしまった。
そろそろ親離れだろうか・・・。

一人なので、ゆっくり熊手を選ぶ事が出来た。
ふらふらと見て回っていると、人だかりがしていて
三三七拍子の拍子木が小気味いい店を見つけた。
縁起が良さそうなので、ここで買う事にした。

いつも買うのは小ぶりの三千円程度の物、今年はちょっと奮発!
そのおけげで、白木に名前を入れてくれ、周りのお客さんも
巻き込んでの三三七拍子。
ちょっと恥ずかしかったが、気持ち良かった。
帰りは、福をかき集めるべく、高くかざして持ち帰った。

熊手
福はたくさん集まっただろうか。
来年は良い年になりますように!!


 

仕事始め

いつもなら1月4日が仕事始めの日だが、今年は週末に
当たってしまったので、今日が仕事始めになった。

仕事始めの日は、修行中にお世話になった先生宅への
年始の挨拶から始まる。
毎年、話の最初に出てくる話題は、「一年は早い!」だ。
よく、歳を重ねるごとにだんだん早くなる・・・と聞くが
全くその通り。
もうちょっと、ゆっくり過ごしたいものだ。

年末から取り掛かり、明日納めの仕事が出来上がった。
週明けまでに、あと2枚仕上げなくてはなくてなならない。
仕事で忙しいのは、ありがたい事。
慌ただしく時が過ぎるのにも感謝しよう。



 

付け帯

付け帯
この帯は、胴に巻く物とお太鼓とに分かれた付け帯である。

「腕が上がらなくて、帯を締めるのが大変...」と言う声を
時々聞く。(恥ずかしながら、私もその中の一人...)
そう言う方には、簡単に帯を締める事が出来るこの付け帯が
とても重宝するのではないだろうか。

締め方はとても簡単。胴に帯を巻き付けたら、お太鼓の内側に
枕を入れ、巻き付けた帯の上に乗せて固定したら出来上がり。
形が出来ているので、2〜3分で帯を着付ける事が出来る。

長い帯にハサミを入れるのは、とても躊躇する事と思うが
一度体験してみると、その楽さを実感出来ると思う。

帯加工代 6,500円

八掛取替え

赤
着物の裏に使われる八掛、裏なので目立たないかと思いきや
袖口や裾ふき、ちらちらっと翻る衽裏など以外と目につくものだ。

今回は、その八掛を取り換えて、ちょっとイメージを変えて
みたいとのご依頼。
表に緑が入っているので、その色を八掛に用いて、全体をすっきりと
まとめる事にした。

八掛を取り替えるには、八掛(袖口、衿先、オクミ、裾廻し)を外し
新たに縫い、繋いで、表と裏を綴じなおしたら出来上がり。
大島は、年月が経つと裏が縮んで表が被ってしまう事が多いので
最初に吊り合いを見て、裏の寸法を調節する事も大切。
この着物は、ご主人のお母様から譲り受けた物だそう。
背が高く、裄も長いお客様なので、寸法のお直しもさせていただいた。

緑


色褪せや擦り切れも無くとても状態が良いので、これから先も
活躍してくれるだろう。お嬢様がいらっしゃるので、行く行くは
お嬢様もお召しになるだろうか。

世代を超えて受け継がれる物、着物ってやっぱり素晴らしいと思う。

八掛取り換え 15,000円 (八掛代別)


着物から羽織へ

羽織

この羽織は、着物から仕立て変えたものである。

着物から仕立て変える場合、おくみを中心ではぎ、衿に使う。
地衿と掛衿は、芯として衿の中に織り込んでしまうのだが
ご依頼のお客様はとても裄が長い為、衿布を袖に継ぎ足し
袖幅を広げる事にした。衿芯には新モスを使った。
 
    はぎ目
 
これは、袖のハギ目。
縮緬で小紋柄が幸いしてか、ハギ目はそれほど目立たない。
布幅が狭い為、肩幅があまり取れず、袖幅がやや広くなって
しまったが、ご希望の裄にする事が出来た。

衿

衿のハギ目は背中心の所に見える。
衿幅は1寸5分だが、衿肩周りは二つ折りにして着る為
それほど目立たない。しかも今回は、柄がうまく繋がった。

   羽裏

羽織は、羽裏に凝ると言う楽しみもある。
黒地にカラフルなサーカスの柄は、見ていてとても楽しそう!
羽織は、洋服のジャケットのような物なので、屋内でも脱ぐ
必要はない。だけど、あえて脱いで皆に見て貰いたい
そんな気持ちにさせる一枚だ。

振袖から訪問着へ

振袖の袖を短くして欲しいとの依頼があった。
お子さんの七五三で着物を着るので、訪問着にして欲しい
との事だった。

振袖は、結婚してしまうと着る機会が無くなってしまうが
袖を短くする事によって、再び訪問着として着る事が
出来るのだ。

今回の着物は、柄が下のほうにあるので、そのまま切って
しまうと袖の柄が無くなってしまう為、解いて新しく作り直した。
袖の丸みも、振袖の時は三寸の大きなものだったが
訪問着では五分の一般的なものに変えた。

全体図
          振袖                            訪問着


袖丸み
   振袖 三寸丸み        訪問着 五分丸み


振袖のままだったら、もう箪笥から出てくる事は無かった
かもしれない。
袖を切ってしまうのは勇気がいるが、訪問着に変わって
また活躍の場が出来た。


市松模様の浴衣

市松1 

今回は市松模様の浴衣。
布の端から端に向かって濃淡のグラデーションが
かかっており、どのように裁ったら良いものか悩まされた。

結局、淡→濃・淡→濃と繰り返す追い立ちにはせず
淡→濃・濃→淡で色が繋がるように裁つことにした。
背に濃い色が来る事により、縦の線が強調され
スッキリとした印象なった。

市松2


白足袋履いて名古屋帯を締めれば、改まったおでかけにも
行かれそう・・・。

綿紅梅



浴衣地では、綿コーマを呼ばれる平織りの生地が
多い中、今回ご紹介するのは綿紅梅と呼ばれるもの。
縦と横に間隔をおいて、格子のように太糸を織り入れた
木綿地である。
肌触りがさらっとしているのが特徴。

浴衣であっても、柄の配置には気を遣う。
今回のような柄は、横段で柄を揃えなくてはならない。
身丈の長いお客さまだったので、どこまで揃えられるか
心配だったが、背、おくみ、袖付け、衿と、以外にも
全て合わせる事が出来た。




本当は、白地に薄紫とピンクの涼やかな柄だったのだが
ライトの関係で、かなり黄色くなってしまった。

Nさん、すみません・・・。


胴裏取替え

取替え後取替え前

着物の裏に使われる胴裏は、最初のうちは真っ白だが
一度も着用しないで置いておいても、だんだん黄ばんで
くるものである。
古いものになると、胴裏に付いていた糊や、着用時に付いた
汗などが原因で、カビて茶色っぽくなっている物もある。

依頼品も、かなり変色していた。
着てしまうと人の目に触れる事のない部分なのだが、真っ白な胴裏に
取り替えると、着ている本人の気分も違ってくるのではないだろうか。
今回は、表地が綺麗な状態だったので、下ろしてのように仕上がった。

胴裏を取替えるように、八掛けも取り替える事が出来る。
裾や袖口が擦り切れてしまったり時はもちろん、八掛けの色を
変えるだけで、その着物の印象を変える事も出来る。

袷のお直しは、夏のこの時期にしておくのがお勧めです!



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